第3回目の開催となった2024年のサミットは、NPO法人ColorbathのCEO、吉川雄介さんにお越しいただきました。Colorbathとは「いままで意識を向けていなかった出来事にいったん注意が向くと見える世界が変わる」という心理学用語です。吉川さんがどんな子ども時代を過ごし、どんなきっかけでどんな未来を心に描くようになったのか、そしてその未来を実現するためにどんな行動を積み重ねてこられたのか、お話いただきました。
今の仕事をはじめたきっかけ
サッカー選手になりたかった幼少期。初めて海外に行ったのは中3の夏、サッカーの遠征でブラジルとアルゼンチンに渡航。その際、骨折をして手術をしなければならないことが判明します。最悪、足を切断しなければならないかもしれない・・・。一生サッカーをできないかもしれない・・・。ああ、自分は世界で一番不幸なんだ、、と絶望を感じていました。
それでも部屋に閉じこもることなく、チームメンバーと帯同し南米の各地を回ります。そこで感じたのは「世界の不平等さ」。スラム街にある家と呼べないような建物で、身にまとっているのはボロボロの服。もちろん靴なんて履いていない。そんな状況下でその日に生きていくための食べ物をどうにかしなければならない生活を送っている人たちを目にします。
「あれ?自分は世界で一番不幸だと思っていたけれど、自分には家族もいるしご飯も食べられる、病院にだって行ける、、治ったらサッカーができるかもしれない。やりたいことが出来ている自分は幸せだ。」
自分勝手に世界を捉えていたことを猛省。その時に自分で自分に限界を作って勝手に判断するのは辞めようと思い直します。これが今のお仕事につながる原体験になりました。
毎日を大切にたくさんの体験をしてほしい
「今壁にぶつかっている人もいるかもしれない。でも環境が変わったりタイミングが変わったりすれば、今感じていることが変わることもある。だから新しいきっかけを探すこと、見つけること、挑戦することを辞めないでほしい。」
Fail Fast~早く失敗して、早く学びとる~
色々な経験を積んで、早く失敗して多くのことを学びとってほしい。
不安や課題にどうしても目がいきがちだが、チャンスや希望、やりがいに意識的に目を向けて果敢にチャレンジして、他の人よりも多くのことを体験してほしい。
大変なこと、辛いこともたくさんあるだろうけど、逃げずにチャレンジしてもらえば、必ず人生の糧になる。
毎日を大切に過ごしていってほしい、と締めくくられました。
質疑応答の場面では、昨年のエコ関連のイベントに参加してくれた子どもたちの中から参加できると回答してくれた人たちに招待生としてウェビナーに登場してもらいました。招待生の皆さんが事前に考えてくれた質問からピックアップして吉川さんにご回答いただきました。またチャットでも質問を受け付けてくださり、子ども達の質問、チャットで寄せられた質問ひとつひとつにも、ご自身の体験を交え、とてもわかりやすく回答してくださいました。